<文科省>教員に英語能力指針 大学教職課程に反映

毎日新聞 11月13日(金)10時31分配信

 英語教育改革に取り組む文部科学省は、英語教員を目指す学生が習得すべき最低限の能力を示した指針(コアカリキュラム)を作成することを決めた。教員を養成する各大学はこれを「核(コア)」にして教職課程を編成することが求められる。コアカリキュラムは既に医・歯学部で導入されているが、教員養成系では初めて。今後、小学校で英語が教科となり、大学入試で「読む」「書く」「話す」「聞く」の4技能を評価することが求められる中、教員の指導力向上を図るのが狙い。来年2月にモデル案を示し、2018年度以降の導入を目指す。

コアカリキュラムは02年度に医学部と歯学部で導入された。学習内容が多様化、細分化し、卒業時に身につけておくべき能力の統一基準を求める声が強まったためで、現在は薬学部でも取り入れられている。医学部の場合、各大学は卒業に必要な履修時間数の3分の2程度をコアカリキュラム、残り3分の1程度は大学の独自カリキュラムで編成している。

英語教育を巡っては、高校を卒業しても大半の人は英会話ができないと指摘されている。文科省が昨年実施した高校3年生の英語力調査では、4技能はいずれも英検に換算して「中学レベル」だった。

「使える英語」とするため、文科省は次期学習指導要領で、小学5、6年生で20年度から英語を教科にするほか、中学では現在の高校と同様、英語による授業を基本にする見通し。大学入試では4技能を評価する動きが加速しており、英語教員の指導力向上が不可欠となっている。

しかし▽小学校の教員免許で英語指導法が必修になっていない▽中高の英語教員免許で「話す」「書く」の指導・評価方法が不十分--などの課題が指摘されている。現在は各大学が独自に教職課程を作り、自治体ごとに教員採用試験を実施している。文科省や自治体は現職教員の研修を強化しているが、教員養成段階から系統的に指導力向上を図るため、コアカリキュラムが必要と判断した。

今後、教員養成系大学や教育委員会から意見を募りつつ、有識者会議がモデル案を作成。大学での実証を経て、次期学習指導要領が改定される16年度に合わせてまとめる。これを基に各大学は新カリキュラムを編成し、文科省の認定を受けることになる。

文科省国際教育課の担当者は「英語教育改革の実現には現職教員の研修だけでは対応しきれない。教員養成の段階から英語指導力を上げていく必要がある」と話している。【三木陽介】

◇英語教育改革

2014年9月に文部科学省の有識者会議が、小学5年生から英語を教科にすることや、大学入試で「読む」「書く」「話す」「聞く」の4技能を評価できる外部試験の積極的な活用などの改善策をまとめた。第2期教育振興基本計画(13年6月閣議決定)では、英語教員の英語力の目標を「英検準1級程度以上」と設定。17年度までにその取得割合を「中学50%、高校75%」にすると掲げているが、14年12月時点で中学29%、高校55%にとどまる。11日に始まった政府の行政改革推進本部の「行政事業レビュー」は、英語教育について「質的向上は一刻の猶予も許されない」と厳しく評価した。

YAHOO NEWSより

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151113-00000009-mai-soci

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